人事評価コメント例文【公務員】能力・業績評価の書き方と段階別文例集

この記事でわかること

  • 国家公務員の人事評価は、職務行動を見る能力評価と目標の達成度を見る業績評価の2軸であること
  • 2022年10月以降の評価期間から適用されている、国家公務員の現行6段階の全体評語の読み替え
  • 職務行動を書く能力評価と目標の達成度を書く業績評価の段階別例文と、自己申告欄の本人コメント例文
  • 異動や育児休業からの復帰など状況別の例文と、公務員コメントで避けたいNGワードの言い換え

公務員の評価コメントを能力・業績の2軸と「結論→事実→次の行動」の型で書けます。

公務員の人事評価で、コメント欄に何を書けばよいか手が止まっていませんか。

公務員の人事評価は、民間と違って評価項目や様式が法令・指針で定まっている点が特徴です。自分の状況に近い例文を選び、具体的な事実に置き換えれば、説得力のあるコメントに仕上がります。

この記事では、そのまま使える人事評価コメントの例文を、公務員の業務に即した内容で多数まとめているので、参考にしてみてください。

公務員の人事評価とは|能力評価と業績評価の2軸

公務員の人事評価は、職員の「能力」と「業績」を2つの軸で評価する仕組みです。コメントを書く前に、この2軸の違いを押さえておくと、どの欄に何を書けばよいか迷わなくなります。

能力評価と業績評価の違い

国家公務員の人事評価は、能力評価と業績評価で構成されています。能力評価は発揮した能力(職務行動)を、業績評価は挙げた業績(目標の達成度)を見るものです。この人事評価制度は、国家公務員法の改正(2007年公布・2009年4月施行)と、人事評価の基準・方法等を定めた内閣官房令に基づいています。※1

評価見るもの期間の考え方コメントに書く中心
能力評価標準職務遂行能力に照らした職務行動通年での発揮状況どんな行動を取ったか(プロセス)
業績評価期首に設定した業務目標の達成度半期など期間ごとの結果目標に対する成果(結果)

能力評価は「どう動いたか」、業績評価は「何を達成したか」を書く欄だと覚えておくと、コメントの中身を取り違えにくくなります。

※1 出典:人事院「人事評価と評価結果の活用」(2026年6月15日閲覧)/内閣官房内閣人事局「人事評価」(2026年6月15日閲覧)

全体評語の段階区分(国家公務員は現行6段階)

国家公務員の全体評語は、2021年の内閣官房令改正により評語区分が見直されました。2022年10月以降に開始する評価期間からは、従来のS・A・B・C・Dの5段階に代わり、6段階の評語が適用されています。※2

順位全体評語(国家公務員・現行6段階)意味
1卓越して優秀求められる水準を大きく上回った
2非常に優秀求められる水準を十分に上回った
3優良求められる水準を上回った
4良好求められる水準を満たした
5やや不十分求められる水準をやや下回った
6不十分求められる水準を下回った

「意味」欄は評語の水準を平易に言い換えたものです。正式な定義は人事院「人事評価ガイド」で確認できます。

6段階への変更では、上から3番目の「B」にあたる層を細分化しました。従来1つだった区分を「優良」と「良好」に分け、求められる水準を上回ったか、満たしたかを書き分けられるようにしています。標準評価は該当者が多く、コメントも横並びになりやすい層でした。

一方、地方公共団体の評語は5段階や3段階など団体ごとに異なります。旧5段階のS・A・B・C・Dと記号で対応づける運用も残るため、提出前に自団体の様式と評価基準を確認してください。

※2 出典:内閣官房内閣人事局・人事院「新しい人事評価のポイント」(2026年7月3日閲覧)/内閣官房内閣人事局「人事評価」(2026年6月15日閲覧)

地方公務員も人事評価が義務

地方公務員については、2014年の地方公務員法改正(平成26年法律第34号、2016年4月施行)により、任命権者が定期的に人事評価を実施することが義務づけられました。※3市区町村の職員でも、能力・業績に基づくコメント記入が求められる場面が増えています。

人事評価の書き方全般を体系的に確認したい場合は、「人事評価の書き方|段階別の例文とNG例」もあわせて参考にしてください。

※3 出典:地方公務員法第23条の2/総務省「地方公共団体における人事評価制度の導入等について」(2026年6月15日閲覧)

公務員の人事評価コメントの書き方|まず押さえる型

例文を選ぶ前に、コメントの「型」を理解しておくと、どの例文も自分の言葉に置き換えやすくなります。型を外したコメントは、読み手が達成度を判断する材料を持てません。

基本の型は「結論→事実・数値→次の行動」

評価コメントは、次の3要素をこの順番で書くと過不足なく伝わります。自己申告(被評価者本人のコメント)でも、評価者所見でも同じ型が使えます。

要素書く内容例
①結論何に取り組み、どう評価できるか「窓口対応の標準化に重点的に取り組みました」
②事実・数値結論の根拠となる具体的な行動・実績「対応手順書を作成し、住民からの照会の取次ぎ時間を短縮」
③次の行動次期に向けた課題・目標・支援「次期は手順書を係内に展開し、応対品質の平準化を図ります」

「がんばった」「努力した」といった印象だけのコメントでは、評価者が達成度を判断できません。取り組みの姿勢を書くときも、根拠となる事実をセットで添えましょう。

コメントに必ず入れたい4つの観点

よい評価コメントは、次の4観点のうち複数を含んでいます。書き終えたら、いくつ入っているか確認してください。

  • 公務の事実性:いつ・どの業務で・何をしたかが特定できるか
  • 行動への着目:結果だけでなく、住民対応・調整・改善のプロセスを書いているか
  • 公正性:好き嫌いや印象でなく、評価基準・標準職務遂行能力に沿っているか
  • 未来志向:課題の指摘で終わらず、次の一歩や必要な支援を示しているか

公務員コメントで避けたいNGワードと言い換え

無意識に使いがちな曖昧表現は、読み手に何も伝えないまま、評価への不信感を招きかねません。下表の右側のように具体化しましょう。

避けたい表現なぜNGか言い換えの方向
「真面目に職務に従事した」何をしたか不明担当業務と具体的な行動を1つ挙げる
「住民に親切に対応した」抽象的で再現できない「制度説明を図示し照会対応を完了した」等の事実に
「もっと積極的に」何をどうすればよいか不明「月1回、業務改善を1件提案する」等の行動に
「期待外れだった」人格否定に聞こえる行動と基準のギャップに限定して書く

人事考課の書き方や用語の違いを整理したい場合は、「人事考課の書き方と例文」や「人事考課とは」も役立ちます。評価項目そのものの設計を見直すときは、「人事評価の評価項目」をご確認ください。

【能力評価】公務員の人事評価コメント例文

能力評価(職務行動)のコメント例文を、評価段階別に紹介します。能力評価の欄には、結果ではなく「どう動いたか」という職務行動を書きましょう。

能力評価の着眼点と例文の対応

国家公務員の能力評価は、標準職務遂行能力に定められた「着眼点」に沿って職務行動を評価します。代表的な着眼点は「倫理」「構想・判断」「業務の説明・調整」「業務遂行」などで、官職の職制上の段階によって求められる項目が異なります。※4

以下の例文は、こうした着眼点に対応する行動を評価段階別にまとめたものです。自分の状況に近いものを選び、固有名詞や数値を自団体の事実に置き換えてお使いください。

※4 出典:内閣官房内閣人事局「人事評価記録書記載要領」(2026年7月3日閲覧)

高評価(S・A相当)の能力評価コメント例文

求められる水準を上回った場合は、何が優れていたかを具体的に言語化しましょう。称賛で終えず、次の役割期待まで書けば、本人は次に何を求められているかを読み取れます。

代表的な4場面の例文は次のとおりです。

場面コメント例文
許認可業務担当する許認可業務において、関係法令を正確に把握し、複雑な案件でも誤りなく処理しました。判断に迷う事案は上司へ早期に相談し、組織として誤りのない結論を導きました。次期は係内の相談役として、後進の育成を期待します。
災害対応の応援業務災害対応の応援業務で、限られた情報のなかから優先順位を的確に判断し、住民の安全確保に向けて主体的に動きました。関係部署との調整を自ら担った点が高く評価できます。今後は危機管理の中核を担う立場を期待します。
窓口応対窓口応対において、制度を住民にわかりやすく説明し、苦情案件も冷静に対応して解決へ導きました。応対手順を整理し係内へ共有した姿勢は、組織全体の応対品質の底上げに貢献しました。次期は研修の講師役を担ってほしいと考えます。
予算編成事務予算編成事務で関係課との折衝を粘り強く進め、限られた財源のなかで事業の優先度を整理しました。根拠資料を入念に準備し、説得力のある説明をおこなった点が成果につながりました。来期はより難易度の高い調整業務を任せます。

標準評価(B相当)の能力評価コメント例文

標準評価は、最も数が多く書きにくい区分です。「普通」で済ませると、本人には何を認められたのかが残りません。できている点を正当に認めたうえで、次の伸びしろを添えましょう。

日常業務・住民対応・チーム業務・会計事務の4場面でまとめました。

場面コメント例文
日常業務の処理日常業務を期限内に正確に処理し、求められる水準を安定して満たしました。マニュアルに沿った確実な事務処理が強みです。次期は、定型業務の改善提案にも一歩踏み出すことを期待します。
住民対応住民対応では丁寧な説明を心がけ、大きなトラブルなく職務を遂行しました。基本的な制度知識は十分に身についています。今後は、想定外の照会にも自分で調べて回答できる範囲を広げてほしいと考えます。
チーム業務チーム業務において協調的に動き、依頼された作業を確実にこなしました。報告・連絡・相談が安定しているため、安心して任せられます。次期は、自ら課題を見つけて提案する場面を増やすことを期待します。
会計・契約事務会計・契約事務を正確に処理し、書類の不備もほとんどありませんでした。決められた手順を守る正確性は高水準です。来期は、後輩への手順説明など、知識の共有役も担ってもらいます。

低評価(C・D相当)・課題ありの能力評価コメント例文

低評価は、最も慎重さが必要な区分です。人格ではなく、行動と基準のギャップに限定して書きましょう。改善の方向と支援をセットで示すと、面談での合意形成がしやすくなります。

課題の種類別に3例を挙げます。

課題コメント例文
期限管理担当業務の処理に遅れが見られ、期限管理に課題が残りました。業務の優先順位づけが定まらないことが要因と考えられます。次期は、朝の時点で当日の作業順を上司と共有し、進捗を週1回確認する運用を一緒に試します。
正確性書類の記載誤りが複数回発生し、修正対応が必要となりました。確認の手順が習慣化できていない点が課題です。チェックリストを用いた自己点検を導入し、当面は上司が確認に同席して支援します。
住民対応窓口での説明がわかりにくく、再度の問い合わせが生じる場面がありました。制度知識の整理に伸びしろがあります。次期は、よくある照会の想定問答を作成し、ロールプレイで応対を練習する機会を設けます。

NG例 → 改善例: NG「やる気が感じられず、職員として不適格である。」(人格・適性の断定で、何を直せばよいか不明) 改善「期限内の処理に課題が残りました。優先順位づけの手順を一緒に整え、進捗確認の頻度を上げて支援します。」(行動と基準のギャップに限定し、具体的な改善策を提示)

低評価が本人のモチベーションや離職につながらないよう配慮したい場合は、「人事評価が低いと社員は辞める|やる気をなくす原因と運用改善」も参考にしてください。

【業績評価】公務員の人事評価コメント例文

業績評価(目標の達成度)のコメント例文を紹介します。業績評価は、期首に設定した業務目標に対してどこまで達成したかを書く欄です。目標設定が曖昧だとコメントも書きにくくなるため、目標の立て方とあわせて押さえておきましょう。

目標達成のコメント例文

目標を達成した場合は、達成という結論だけでなく、達成に至った工夫や数値を添えると説得力が増します。数値で示せない目標でも、「何を変えたから達成できたか」を一文入れておけば、次の担当者が再現できる記録になります。

達成した目標のテーマ別の例文です。

目標のテーマコメント例文
標準処理日数の短縮期首に設定した「申請受付から交付までの標準処理日数の短縮」について、処理手順の見直しにより目標を達成しました。書類確認の順序を整理したことが効果につながりました。次期は他係への横展開を図ります。
地域イベントの参加者拡大「地域イベントの参加者拡大」を目標に掲げ、広報手段を見直した結果、前年を上回る参加者数を実現しました。SNSと自治会回覧を併用した点が奏功しました。次期は満足度の把握まで踏み込みます。
庁内文書の電子化率向上「庁内文書の電子化率向上」を目標とし、対象業務を洗い出して優先順位をつけて推進しました。係内の協力を得て目標値を達成しました。来期は運用ルールの定着まで取り組みます。

目標未達・一部達成のコメント例文

未達のときこそ、言い訳ではなく要因分析と次の対策を書きましょう。達成できた部分は正当に認めてください。要因を外部環境だけで終わらせず、自分の側で調整できた点も併記すると、振り返りとして成立します。

未達・一部達成の2例は次のとおりです。

目標のテーマコメント例文
相談対応件数の処理目標「相談対応件数の処理目標」は一部達成にとどまりました。想定を超える繁忙期の業務増が要因です。達成できた範囲では応対品質を維持できました。次期は繁忙期の応援体制を事前に調整し、目標の達成可能性を高めます。
業務マニュアルの整備「業務マニュアルの整備」は予定の範囲まで完了できませんでした。他業務との優先順位調整に課題が残りました。着手した部分は係内で活用が始まっています。次期は工程を分割し、月次で進捗を管理します。

NG例 → 改善例: NG「人手が足りず、目標は達成できませんでした。」(外部要因のみで、本人の振り返りと次の対策がない) 改善「繁忙期の業務増で一部達成にとどまりました。次期は応援体制を事前に調整し、達成可能性を高めます。」(要因を認めつつ、具体的な改善行動を示す)

目標の立て方そのものに不安がある場合は、「目標設定の例文集」で書き方を確認してから業績コメントを作成すると、後の評価がスムーズになります。

【自己申告】公務員の本人コメント例文

公務員の人事評価では、評価者所見とは別に、本人が自己申告(自己評価)を記入する欄が設けられている場合があります。自己申告は、評価者が見落とした成果を拾ってもらうための材料です。

自己申告コメントの例文(能力面)

能力面の自己申告では、取り組んだ業務と、そこで意識した判断・行動を書きましょう。評価者が直接見ていない場面ほど、具体的な業務名を添えておく価値があります。

担当業務別の2例は次のとおりです。

担当業務コメント例文
給付事務今期は担当する給付事務において、制度改正の内容を早期に把握し、誤りのない処理を心がけました。判断に迷う事案は早めに上司へ相談し、組織として統一した対応ができたと考えます。次期は、係内で改正内容を共有する役割も担いたいです。
窓口対応窓口対応では、専門用語を避けて住民にわかりやすく説明することを意識しました。苦情案件も最後まで丁寧に対応しました。次期は、よくある照会の想定問答を整理し、係全体の応対品質向上に貢献したいと考えています。

自己申告コメントの例文(業績面)

業績面の自己申告では、期首に立てた目標を主語にして、達成の程度と次期の課題を書きましょう。未達の部分を隠すと、面談で整合性を問われます。

目標のテーマ別の例文です。

目標のテーマコメント例文
窓口待ち時間の短縮期首に設定した「窓口待ち時間の短縮」について、受付の動線を見直すことで改善に取り組みました。一定の効果を実感しています。次期は、混雑時間帯の人員配置まで踏み込んで改善したいと考えます。
文書管理の効率化「文書管理の効率化」を目標に、保存ルールの整理を進めました。途中までの達成にとどまりましたが、着手部分は活用が始まっています。次期は工程を分割し、確実に完了させます。

本人コメントの書き方をさらに深掘りしたい方は、「人事考課の本人コメント例文」もあわせてご覧ください。

【状況別】公務員の人事評価コメント例文

評価段階だけでは整理しきれない状況別の例文を紹介します。異動・育児休業からの復帰など、公務員でよくある場面に対応しています。

異動初年度・新規業務のコメント例文

異動初年度は、前年との比較ができません。習得の到達点と、次期に広げる範囲を書くと評価しやすくなります。前任者と比べるのではなく、着任時からどこまで進んだかを基準にしてください。

本人・評価者所見それぞれの例文は次のとおりです。

記入者コメント例文
本人今期は異動により新たな業務を担当しました。前例や手順書を確認しながら、基本的な事務を期限内に処理できるようになりました。次期は、判断を要する案件にも自分で対応できる範囲を広げます。
評価者所見異動後の短期間で担当業務の基本を習得し、安定して処理できる水準に達しました。不明点を放置せず確認する姿勢が成長を支えています。次期は、応用的な事案への対応力向上を期待します。

育児休業からの復帰後のコメント例文

勤務可能な時間が限られる期間は、業務量ではなく、限られた時間で何をどう処理したかに焦点を当てます。時間の制約そのものを減点の材料として書かないよう注意しましょう。

本人と評価者所見を並べると次のようになります。

記入者コメント例文
本人復帰後は、短時間で確実に完了できる業務の進め方を優先しました。前日のうちに翌日の処理順を決め、期限のある案件から着手する運用を続けています。次期は、担当できる業務の範囲を段階的に戻していきたいと考えます。
評価者所見復帰後、限られた勤務時間のなかで担当業務を期限どおりに遂行しました。優先順位を意識した効率的な処理が強みです。今後は、業務範囲を段階的に広げられるよう支援していきます。

管理監督職(係長・課長級)のコメント例文

管理監督職は、自分の処理実績ではなく、係の成果と部下の育成を中心に書きましょう。個人プレーの記述が並ぶと、役割を果たしていない印象になりかねません。

係の運営に焦点を当てた例文を、本人・評価者所見の順に挙げます。

記入者コメント例文
本人係内の業務量に偏りがあったため、繁忙度を月ごとに把握し、分担を組み替えました。部下からの相談は当日中に一次回答する運用を定着させています。次期は、属人化している事務の手順書化に着手します。
評価者所見係のマネジメントにおいて、業務の偏りを把握し、繁忙度に応じて分担を調整しました。部下の相談に丁寧に対応し、係全体の業務を停滞なく進めました。次期は、中長期の業務改善の旗振り役を期待します。

職種による書き分けの注意

一般行政職に限らず、教育職・技術職・現業職・公安職など、公務員には職種による評価基準の違いがあります。評価基準や着眼点は各府省・任命権者が職種の実態に応じて定めています。「結論→事実→次の行動」の型は職種を問わず使えますが、書く内容は自団体・自組織の評価項目名に置き換えてください。※5

※5 出典:人事院「人事評価と評価結果の活用」(2026年6月15日閲覧)/内閣官房内閣人事局「人事評価」(2026年6月15日閲覧)

たとえば教育職であれば授業・学級経営・保護者対応、技術職であれば設計・施工管理・安全管理といった業務名に言い換えると、より実態に即したコメントになります。技術職向けの例文は「技術職・エンジニアの人事評価シートコメント例文と書き方」も参考になります。

特定の職種に近い文例をさらに探したい方は、職種別の例文記事(「事務職の人事評価シート例文」・「製造業の人事評価シート例文」など)も参考になります。評価制度の運用や面談の進め方まで含めて整えたい場合は、「人事評価制度の運用」をご確認ください。

例文をそのまま丸写ししないための注意点

例文はそのままコピペして提出しないでください。理由は次の2つです。

  • 事実との不一致に気づかれる:面談で「具体的にどの案件か」と問われて答えられないと、評価を下げかねない
  • 画一的な記入に見える:同じ係内で似た文面が並ぶと、形式的な記入と受け取られる

例文は「型」と「言い回し」を借りるための下敷きとして使い、必ず次の3点を自分の事実に置き換えてください。

  • 担当した具体的な業務名・案件
  • 取り組みの内容と、可能なら数値や期間
  • 自団体の評価基準・様式に沿った表現

公務員の人事評価コメントに関するよくある質問(FAQ)

ここでは、公務員の人事評価コメントについてのよくある質問に回答します。

A. 様式の記入欄に収まる範囲が目安です。能力・業績の各項目で2〜4文程度に収めると読みやすくなります。長く書くより、「結論→事実→次の行動」を1セット入れることを優先してください。文字数の規定は団体ごとに異なるため、自団体の様式を確認しましょう。

A. 過大にも過小にもせず、事実ベースで書きましょう。謙遜しすぎて成果を書かないと、評価者が成果を把握できません。逆に誇張すると面談で整合性を問われます。達成した事実と、達成できなかった部分の振り返りを両方書くと、客観的に見えて信頼されます。

A. 人格や適性を断定せず、行動と基準のギャップに限定して書いてください。「不適格」「やる気がない」といった表現は避け、「期限管理に課題が残った」のように具体的な事実で示しましょう。あわせて改善の方向と支援策を書くと、面談での合意形成がしやすくなります。

A. 書き方の型(結論→事実→次の行動)は共通です。違いは、公務員では能力評価・業績評価の2軸や評価項目、様式が法令・指針で定まっている点です。そのため、自団体の評価基準・標準職務遂行能力に沿った表現を使うことが、民間以上に重視されます。

A. 現行の6段階評語は、旧5段階の「B(普通)」を「優良」と「良好」の2段階に分けたものです。上位から「卓越して優秀」「非常に優秀」「優良」「良好」「やや不十分」「不十分」の順に並び、上位2段階(卓越して優秀・非常に優秀)は旧S・Aに、下位2段階(やや不十分・不十分)は旧C・Dにおおむね対応します。※6地方公共団体は団体ごとに評語の名称・段階数が異なるため、自団体の様式で読み替えを確認してください。

A. 期中の取り組みを都度メモしておくと、期末に事実ベースのコメントを書きやすくなります。担当案件・対応日・工夫した点を簡単に記録しておきましょう。目標と実績を一覧で管理しておくと、業績評価のコメントがスムーズに書けます。「目標管理シートの書き方|項目構成と職種別の記入例を紹介」で紹介しているシートを使うと、目標と進捗を1枚で整理できます。

評価項目ごとの整理や、評価シートの作り方を知りたい方は、「人事評価シートの作り方|項目の決め方と記入例を紹介」もあわせてご覧ください。

※6 出典:内閣官房内閣人事局・人事院「新しい人事評価のポイント」(2026年7月3日閲覧)/内閣官房内閣人事局「人事評価」(2026年6月15日閲覧)

まとめ:公務員の評価コメントは「結論→事実→次の行動」で書く

公務員の人事評価は様式も評価項目も定められているため、白紙から書く民間より楽に見えます。しかし実際には、決まった欄に何を入れるかで迷う時間のほうが長くなりがちです。迷ったときの拠り所は、自団体の標準職務遂行能力と、期首に自分で立てた業務目標の2つだけです。書き始める前にその2つを手元に出しておけば、例文は自分の言葉へ置き換えられます。


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